筋肉少女帯の大槻ケンヂ氏などの鬱(うつ)の体験記等が漫画によって描かれています。
『マンガで分かる心療内科』の原作者、精神科医の ゆうきゆう氏も解説者の立場側で登場している話もあります。
ネットの記事で何度かとり上げられていたのを知っていて気になっていたので読みました。
【本の紹介】うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち【感想】
【タイトル】うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち
【著者】田中 圭一(たなか けいいち)
2017年1月19年初版
ISBN-10: 4041037085
ISBN-13: 978-4041037089
医療関係でない仕事のかたの鬱のとらえ方や体験談を漫画で描いてあります。
amaz●nレビューでも445件レビューで星4つと高評価の作品です。
どういう経緯かよくネット記事でこの本の話題がチラチラ上がっていて気になっていた本で、たまたま図書館で見かけて読んでみました。ボチボチ読んで1,2日で読み終えるので図書館にあったら借りて見て下さい。
けっこう面白かったです。
著書漫画で、取り上げられている鬱になった人たちのなり方や原因がまったく一緒とかでなく微妙に違ったり、なにかダブるような共通点のようなものがあったりと。
医学的な視点とは別の一般人として体験者としての身のこなし方・とらえ方などが描かれています。
「うつヌケ」を読んで特に心に残ったポイント【ちょっとだけ内容】
以下、私の感じた言葉内容で書くので、本書とは少し意味が変わってるのもあるかもです。
P14>例えば難しい商談やツライ会議がある日、昼は辛くないけど、その日の朝はとてもつらく感じる。なぜ起きぬけにそういうのを感じるかというと、
昼間意識がハッキリしている時って顕在意識が「ブロック」してくれるけど
朝起きぬけで意識がハッキリしない時って顕在意識と潜在意識の協会があいまいになっているので
顕在意識に言葉がスッとはいってしまいやすいのさ(うつヌケP14引用)
著者的には、この時にいい言葉を気持ちを入れてやればいい。著者は3週間これ尾を続けて気持ちが明るくなった。
かなり著書の初盤の事だけどここが一番心に残った。
この後のそれぞれの人物のうつの経緯や体験もなるほどと思えるものがありました。
P20>うつ系で言うと気圧が原因ではないかというネットの書き込みを見ることも多いが、著者自身のうつ体験では、気温の変化のときに、うつ症状がでてるようだった。著者の経験では、3月5月11月が特に気持ちの変動が大きかった。
例えば、5月は半そでのような暑い日もあれば、翌日は、冬服を着ないといけない気温の日があったりとランダムにそういう気温の日が続く。
P23>鬱の引き金はひとそれぞれ、台風やホルモンバランス、胃の調子、血行、体温、いじめ・DVなどの外部要因など人によって違う。
P42>
「お天気」というささいな外部要因で私の精神状態はガラッとかわってしまう。(うつヌケP42引用)
天気が良いだけでも気分が軽快する。(逆もある。)
P48>
P43~筋肉少女帯の大槻ケンヂ氏の話。大槻ケンヂ氏は鬱に対して、「森田療法」という仏教の考え方を取り入れた治療法を実践していたそう。
「不安」も「葛藤」もなくすことはできない人間生きていく限り老いも病気もしもさけられない
だから
「不安」はあるがままにしておいて今自分がすべきことをすればいい(うつヌケP48引用)
P54>「双極性障害」と診断された方の話
P102>経過などを日記に書いてみるといい、主観的事実と客観的事実を記録にとってみるといい。
例えば、天気や温度であれば、この日に、こういうときに調子が悪くなっているっていうのを気づけたりする。
P104>若い人ほど再発しやすい。若い人はエネルギーがあるから。加齢とともにエネルギーは低下する。リ●カする若い女性はいるけど、高齢者にはいない。
なので、一生、再発が続くということもないはず。
P111>
カウンセリングはマイナスをゼロにひきあげるもので
コーチングはゼロからプラスに引き上げるものそんな違いだと理解してください(うつヌケP111引用)
鬱経験を持つようになった登場人物を社畜体質を作った原因とは?について。
P122>自分の責任と思っていることを減らす。
P164>鬱体験の中で著者がアイドル声優にはまった理由や流れ
P173>10年近くうつをさまよい続けた著者をうつトンネルをぬけることになったきっかけになった一冊の本
『自分の「うつ」を治した精神科医の方法』(宮島賢也 著)
『自分の「うつ」を治した精神科医の方法』は現在、「イラスト図解版」というのも出てるようです。
気になる方はチェックしてみて下さい。
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