訪問鍼灸をする場合、患者さんの家にあがらないとならない。
その時、自分自身の足のニオイや体臭などが気になったことはないだろうか?
そういうニオイの悩みに参考になりそうな本。
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本の紹介
- 単行本(ソフトカバー): 192ページ
- 出版社: 泰文堂; 四六版 (2013/3/18)
- 言語: 日本語
- ISBN-10: 4803004544
- ISBN-13: 978-4803004540
- 発売日: 2013/3/18
- 商品パッケージの寸法: 18.6 x 13 x 2 cm
・著者の、池下育子さんは「いけした女性クリニック銀座」の院長をしてる医師です。
【本を読んだ感想】
著者は医者で、わかりやすく身体や洋服のニオイを消す方法などについて書いてある。
文章も分かりやすく、けっこう興味深くスラスラ読めた。
<自分なりのまとめ>
◆体臭は、ほとんど皮脂の匂いである。
◆ゴシゴシと強く洗うと、皮膚に必要な常在菌までおとしてしまい、
人体は、余計に皮脂を分泌してしまうために、
長期的に考えると体臭はかえって臭くなる。
◆足を洗う際は、指も一本一本伸ばしながら洗い、爪の間なども週1回は歯ブラシなどで洗うとよい。
踵がひび割れてたり、カサカサな人は、そこに匂いの元がたまる可能性もあるので、
踵のケアもする。足は洗わないと、匂いの物質が定着してしまったりする。
◆脇は泡で包み洗い。
匂いは毛根からの分泌物や毛に匂いが付いている。他の部位もそんな感じ。
◆「頭のニオイ」の原因は「皮脂線」。
◆肉、砂糖、油を食すると体臭が強くなりやすい。
活性酸素の影響のようだ。
活性酸素は老化を早めると言われている。
◆野菜など日本食は、体臭が出にくい食事である。
◆靴は何足か用意しておき、毎日同じ靴をはかない。
◆座敷に上がる時に気になる場合、
上がる前に、トイレで身体用の無香料の消臭スプレーをかけるとよい。
靴下を履き替えるなど。
◆スーツなどに焼き肉の臭いがついた等の時は、アイロンのスチームをあてると、水分と一緒に匂いが採れる。風呂場の湿気でもよい。しっかり乾かす。
◆靴箱の靴に十円玉を数枚入れておく、
10円玉の原料である同派、銅イオンと言うすぐれた抗菌作用がある。
水などに溶けだした金属イオンが、
靴の中のニオイや水虫の原因になる細菌(バクテリアなど)の繁殖を抑え、消滅させる働きがある。
花瓶に銅をいれておくと花も長持ちする。
◆睡眠不足やストレスで、体臭が強くなる。
睡眠不足では、基礎代謝がさがりそれによって臓器の働きが低下してニオイの分解物質の分解能力が落ちる。
ストレスを抱えると、疲労物質である乳酸が増え、体内環境が酸性に傾く。
すると、汗の中にアンモニアが増えて汗や口が臭くなるなる。
◆人の脳は、朝起きてから14時間後に睡眠に向けた準備に入ります。
たとえば午前6時に起きたら、午後8時ごろから、睡眠ホルモンが分泌される。
なので、起床時間に合わせて生活すれば、脳や臓器の働きが活発になり、ニオイ物質が発生しにくくなる。
しかし、大人にとって9,10時に寝るのは現実的でないので、遅くても12時には寝るように。
◆排便のニオイを抑える。
動物性のタンパク質をとりすぎないようにして、
野菜果物そしてヨーグルトなど発酵物質を多くとり、
腸内環境を整えて、排便をスムーズにすると便のニオイが薄らぐ。
◆無農薬のニンジンの葉を洗って天日干しにして、乾燥させ粉末にして、毎日小さじ一杯飲むようにすると便のニオイが薄くなると言われており、介護の現場でも使われているところもある。
◆生理の独特のニオイ。
排卵後は、女性ホルモンであるプロゲステロンの分泌量が増え、その影響で皮脂の分泌量増加。
すると皮脂腺の出口が詰まって脂肪酸が酸化し、それによって生理前に体臭が強くなる。
生理の経血は、身体からでたら無臭であるが時間が立つと雑菌が繁殖しニオイが増える。
(1)通気性の良い下着、
(2)ナプキンをこまめに変える(1~3時間に1回程度)、
(3)アンダーヘアを処理したり、シャワーを浴びるなどして清潔にたもつ
◆「加齢臭」とは、ノネナールと言う物質が原因です。
ノネナールは皮脂腺から出る脂肪酸が酸化し、雑菌が発酵することで発生します。
また汗や古くなった頭皮、皮膚の老廃物が分解できなくなって発せられる腐敗臭も含まれます。
30代男性の油っぽい匂いは、ペラルゴン酸という脂肪酸の一種であり、ノネナールではありません。
ノネナールは40代以上からでてきた体臭であると言える。
40代から体臭が気になる場合は、ノネナールの可能性がある。
洗う場所は、
(1)頭皮
(2)顔のTゾーン
(3)耳の後ろから首すじ
(4)胸部
(5)両脇
(6)背中の中心線
(7)ヘソとその周り
(8)陰部
を泡で包み洗いする。
◆加齢臭対策に有効と言われている柿渋石けんがおススめ。
柿渋(柿タンニン)に、皮脂が酸化してできた成分を除去する効果があることが実証されています。
柿渋のポリフェノールが抗酸化作用を持ってるからです。
洗う時は、泡立てネットできめ細かく石けんの泡を作り、手を使って泡を体に広げていきます。
◆加齢臭は漬け置き洗いが有効。
介護用のせんたく洗剤に切り替えるのも手です。
尿のシミやアンモニア臭を取り除くために開発された洗剤ですので、脱臭効果や漂白効果も通常より強くなっています。
◆健康的な生活こそ加齢臭対策の基本。
ミョウバン入浴剤をつくり入浴すると、体が温まって、血液の循環とリンパの流れが促進される。
さらに各部位に酸素や栄養素がいきわたり、たまった老廃物が除去されるとともにニオイが薄らいでいきます。
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この本を読んだ総評
結局は洗えということなのですが、
ゴシゴシ洗って皮膚を傷つけるような洗い方はかえってだめったり、
汚れを落とす成分が強いのはあんまりよくないよって話です。
足の爪の間を歯ブラシであらうって言うのは、
盲点だったと個人的には思ってたまに実践してる。
爪の間ってニオウもんなあ。
個人的に、脇もいらない歯ブラシで洗ってみたらかなりニオイが薄らいだ。
でも、あんまやると、よくないのかも。
◆この他、この本で得た知識とは別のニオイに関することとして
仕事用のクツは、少なくとも2~3足持っていた方がいいようです。
毎日同じクツを履いてると、クツに付いた汗の成分が乾ききる前にまた履いてしまう事になるので、
毎日同じ靴を履いてると臭い易くなりやすいそうです。
複数のクツを交互にはくことによって、
1回はいたクツを休ませてあげるとクツのニオイも抑えられるそうです。
◆他、訪問鍼灸の時にどうしても靴下が臭う場合は、
クツ用のニオイスプレーという手もありますが、
患者さんの家に上がる時に玄関で新しい靴下に履き替えるとニオイがかなりなくなります。
◆訪問鍼灸の時は、予備用の替えのクツ下はけっこう必須(あったほうがいい)です。
例えば、ふとした時に、水たまりに足を入れてクツ下ベチャベチャになった。とか、
急なトラブルの時に役立ちます。
鍼灸は、患者さんと近くで接する仕事なので、
自分の体臭についても注意することが必要だと思います。
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